つむらの自腹です

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​【KDDI株主総会】「テレビの電波を携帯へ」は暴論か?パケづまりを一掃する「プラチナバンド転用」の費用対効果

【KDDI株主総会】「テレビ局を潰して電波を携帯に回せ」という株主。電波利権の歪みを投資家目線で考察してみた

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どうも、つむらです。深夜24時、ネットのタイムラインをパトロールしていたら、とんでもない「特大の脱線事故級のニュース」が入線してきました。

直近で開催されたKDDIの株主総会。主に不正問題についての質疑があり、社内倫理の確立、役員報酬増に対しての異議がメインだったようですが、その裏である株主から放たれたこの質問がネットで話題を独占しています。

「テレビ局が無くなってもいいから、その電波を携帯(通信)に割り当てられないか?」

この質問、ネット上では「よくぞ言った!」「地上波の電波利権に切り込んだ!」と大喝采を浴びています。一見すると、テレビ離れが進む現代の極端な意見に見えますが、裏側を覗くと、日本のインフラが抱える「巨大な歪み」が浮き彫りになってきます。今回はこの質問の本質を考察していきます。

1. 「電波」というインフラ界の銀座一等地

テレビ局が使っている電波(特にVHF/UHF帯)は、遮蔽物に強く遠くまで届く、まさにインフラ界の「銀座の一等地」です。現在の需給バランスを見てみましょう。

📈 電波アセットを巡る不都合な需給バランス
  • 携帯キャリア(KDDI等)の現状(通信路不足): 5Gの普及や動画コンテンツの爆発で、通信トラフィックは頭打ちなしに増大しています。キャリア各社は常に「電波の帯域(プラチナバンド)」を喉から手が出るほど欲しています。
  • テレビの費用対効果: 一方で、若者のテレビ離れは加速し、視聴率は右肩下がり。それなのに、一等地の大容量インフラをテレビ局が既得権益として格安で独占し続けていることへの不満が、今回の質問の引き金です。

ちなみに、現時点でKDDI経営陣の具体的な回答内容までは分かりませんでした。しかし、なぜキャリア側がこのテーマを正面突破できないのか、その理由は明確です。

なぜ正面突破できないのか?

一つは「総務省という絶対的な信号機」の存在です。電波オークションの導入が進まない日本において、電波のダイヤ(配分)を決めるのはすべて国です。キャリア側が「テレビの電波をくれ」とゴネれば、今後の通信事業で不利益を被るリスク(地雷)を踏むことになります。

もう一つは「マスコミとの相互依存」です。KDDIをはじめとするメガキャリアは、テレビの大スポンサーでもあります。身内の総会でテレビの息の根を止めるような議論に深くコミットすることは、経営上、避けたいのが本音です。

2. 技術的に可能なの?「遅い」という噂の真実

現在、地上波テレビ(NHKや民放)が使っているのは「UHF帯(470MHz〜710MHz)」という周波数帯です。この「700MHz未満」の電波は、携帯業界でいうプラチナバンド(800MHz帯)よりもさらに低周波数で、建物や山などの障害物を「ぐるっと回り込んで奥まで届く」という神がかった特性を持っています。

もしこれをもらえたら、これまで電波が届きにくかった地下街、奥まったビル陰、地方の山間部まで、1本の基地局で信じられないほど広範囲に「バリ5(死語ですが)」で繋がるようになります。さらにテレビ局の占有している車線(帯域幅)は非常に贅沢なため、もし解放されれば通信の車線が一気に10車線くらいに拡幅され、あの忌々しい「パケづまり」が根本から一掃されます。

⚠️ 技術的な注意点と「通信速度」のリアル
  • 速度自体は実は遅い: 電波の特性上、「周波数が低い=一度に運べるデータ量が少ない」ため、映画が1秒でダウンロードできるような爆速5Gにはなりません。巷で言われる「転用5Gは遅い」というのは事実です。
  • スマホの規格(バンド対応)の壁: 世界中のスマホがこの周波数を拾えるようになるまで、端末のチップ変更などに数年のタイムラグが発生します。
  • テレビアンテナとの混信: 日本中の屋根にある魚の骨のような「UHFアンテナ」と混信を起こすため、フィルター設置などの膨大な改修コスト(修繕費)がかかります。

しかし、キャリアが求めているのは最高速度のF1カーではなく、絶対に途切れない「物流の貨物列車(安定アセット)」です。日常のSNSや決済がどこでも100%繋がる安心感。それこそが、この電波がもたらす本当の利回りなのです。

📊 助手くんと検証:テレビの電波、損切りしちゃう?
助手
つむらさん!ネットでKDDIの株主総会がバズってますよ!『テレビを潰してその電波を携帯に回せ』って、ネット民の意見を120%代弁したような熱い株主が現れたらしいです!
つむら
ははは、助手くん。ネットは大盛り上がりだね。正確な議事録はまだ開示されていないけれど、僕たち投資家がこのニュースの裏側で見つめるべきなのは、株主発言の派手さではなく『プラチナバンドの割り当てバランス』だよ。
助手
ただの『テレビが嫌いな人の暴論』ではない、と?でもテレビの電波って、スマホに転用しても『速度が遅いなんちゃって5Gになる』って格安SIMの有識者が言ってましたよ。もらっても意味ないんじゃ?
つむら
そこが素人と投資家の視点の違いさ。速度が遅いというのは電波工学的には正しい。でもね、キャリアが今一番恐れているインシデントは『最高速度が遅いこと』じゃなくて、人が集まる場所で通信が完全に詰まる『パケづまり』なんだよ。
助手
あ!レジ前で電子決済のバーコードが出なくて、後ろの人に冷たい視線を浴びせられるあの地獄の時間ですね……!
つむら
そう。テレビの電波(UHF帯)は、速度こそ中速だけど『遮蔽物を回り込んで絶対に途切れない馬力』がある。おまけにテレビ局が広大な車線(帯域幅)を独占しているから、もしこれが携帯に回れば車線の多さで速度の遅さもカバーできる可能性もある。携帯電話キャリアからすれば、喉から手が出るほど欲しい『隠し玉』なんだ。
助手
なるほど!儲かってないオールドメディアが銀座の一等地をタダ同然で占有してるなら、さっさと損切りして成長産業にリプレイス(再配分)しろ、という株主の冷静な意見だったわけですね。
つむら
その通り。日本は電波の『既得権益』が強すぎて、総務省も誰もそのポイント切り替えレバーを引けない。今回の株主質問は、経営陣ではなく、その後ろにいる国家のガバナンス構造(電波構造体制)に対して、外から重い扉を蹴っ飛ばした形だね。実に有意義で面白い質問だと思うよ。

3. 結論:電波利権の運行ダイヤは変わるのか

今回の「テレビ無くなってもいい」発言は、一株主の暴論ではなく、現役の消費者がインフラの費用対効果やマスコミ報道に対してNOを突きつけた象徴的な出来事です。

「社会的な付加価値を生み出さなくなった古いテレビ電波(オールドメディア)を損切りし、未来の成長アセット(通信インフラ)へリプレイスできるか。」

これができない限り、日本のデジタルパフォーマンサーとしての国際競争力は下がり続けます。KDDIの株主が放った一石は、総務省の重い腰を動かすシグナルになるのか。今後も自腹投資家として、この電波の運行状況をじっと定点観測していきたいと思います。

明日のスマホのアンテナよし、通信制限の防衛線よし、ネットの波乗りも安全確認ヨシ!

あくまでも株主総会でこのような出来事があったとのお話を考察したものです。情報の正確性については公式サイト等をご確認ください。

 

KDDI株主総会では「架空循環取引」に厳しい声、テレビ局の「電波転用」を求める過激な要望も 質疑応答まとめ(1/2 ページ) - ITmedia Mobile

ITmediaより。今回の株主総会概要が記事化されています。

おしまい。