
異世界転生したら1996年の男子高校生だった?ーつむらじゃないんですが?29ー【小説ライトノベル】
ライトノベル(小説モノ)を書きたくなったので書いてみました。
目次
集合当日。僕は、駅のロータリーで自分の目を疑った。
護衛対象:つむら大名
駅に集まっていたのは、僕だけではなかった。
登山部顧問、放送部顧問、そして……。
「おはよう、モリモトくん。今日は絶好の登山日和だね」
「よろしくお願いしますね」
さらに三人、見知った顔の先生たちが立っていた。
顧問二人+先生三人。
合計五人の引率者に対し、生徒は僕一人。
先生が多すぎて誰がどの教科担当なのか分からない…
「……これは、何かの視察ですか?」
「いや、みんな山が好きでね。プライベートに近いが、一応引率だ」
登山部というより、もはや「高齢者の趣味登山コミュニティ」。
その中央に、重装備の高校生が一人。
そりゃあアルプスなんて行けるはずがない。
この布陣では、奈良の低山が精一杯の妥協点だったのだ。
僕は「大名」というより、厳重に保護された「絶滅危惧種」のような気分で、電車の扉をくぐった。
奈良の山は、優しくなかった
「ハイキング」という言葉の甘い響きは、一歩山に入った瞬間に打ち砕かれた。
奈良の山は、意外なほどに険しい。
整備されているようで、急峻な岩場や細い道が続く。
ハイキングという名の、実質サバイバル訓練じゃないか…
「はぁ、はぁ……。これ、本当にハイキングですか?」
「いいトレーニングになるだろう?」
先生たちは、年季の入った足取りで淡々と登っていく。
僕はバイトで鍛えた脚力をフル回転させ、ようやく「頂上」の文字が刻まれた標識に辿り着いた。
絶景の兵糧(ひょうろう)
頂上から見下ろす奈良の景色は、アルプスのような厳格さはないが、どこか懐かしく温かかった。
「さあ、モリモトくん。これが登山の醍醐味だ」
登山部顧問がガスバーナーに火を灯す。
シュンシュンと音を立てて沸騰するお湯。そこに投入されるのは、どこにでもあるカップラーメンだ。
「……うまい」
重たい気圧から解放された山頂で、濃いめのスープが五臓六腑に染み渡る。
さらに、登山道で汲んできた「日本の名水」で淹れたコーヒーが、カップに注がれた。重たいポリタンクを代わる代わる運んだ先生たちの連携プレーは、授業の時より何倍も鮮やかだった。
「格別だ……」
高級カフェでも味わえない、空気の調味料。
先生たちのマニアックな山の話を聞きながら啜るコーヒーは、僕の「軍資金」の使い道として、正解だったと確信させてくれた。
帰還と、母の安堵
下山する頃には、日はすっかり傾き、古都の街並みを朱色に染めていた。
駅で「戦友」である先生たちと解散し、家へと向かう。
「ただいま」
「おかえり。どうだった? 登山部」
母に報告すると、先生が五人もいたという事実に、彼女は心底安心したような顔をした。
「よかったね。それなら安心だわ」
「……うん、まあ。安心すぎて、僕が遭難する隙すらなかったよ」
家族の言葉は一言だったが、そこには僕の無事を祈る重みがあった。
こうして、僕の「奈良・ならしハイキング」は幕を閉じた。
アルプスではなかったけれど、僕の心には、名水の香りと少しの筋肉痛、そして「次は一人でも登れる」という小さな自信が残っていた。

クラスのみんなはアルバイトだろうなぁと想像。






ちょっと小説書いてみました。全部フィクションです!!

つむらさん、ちゃんと続き書いてくださいよ~!!
つづく。(たぶん)
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