
異世界転生したら1996年の男子高校生だった?ーつむらじゃないんですが?43ー【小説ライトノベル】
ライトノベル(小説モノ)を書いてみました。痛みを抱えて走る、10キロのロードムービーです。
目次
混乱の10キロメートル
鉄拳の衝撃が残る競技場で、地獄の「耐寒訓練」がスタートした。メニューは競技場の外周を走りまくる、合計約10キロの長距離走だ。冬の冷たい風が、走る僕たちの頬を切り裂くように吹き抜ける。
僕は並走しながら、先ほど張り倒されたばかりのきばやしくんに「大丈夫か?」と声をかけた。 「あぁ……」 彼は短く答えた。その低く沈んだ声からは、身体的な痛みよりも、プライドを傷つけられたことへの「静かな怒り」が滲んでいた。大名として言わせてもらえば、家臣が理不尽な処罰を受けたあとの士気は最悪である。
一方で、なかやまくんの方は深刻だった。 「痛かったぁ〜〜、もうヤダぁ〜〜!」 極限の恐怖と混乱が、彼の脳内の何かをショートさせたのか、なぜか語尾が裏返り、謎のオネエ化を果たしている。意味不明だ。人は過度なストレスを受けると、新たな人格を召喚して自分を守ろうとするのだろうか。
回避能力と物理的限界
いながきくんはといえば、「俺は咄嗟に避けたから」と、自分の反射神経の鋭さを自慢げに語っていた。確かに避けていたような気もするが、冷静に彼の横を走りながら観察してみる。いながきくんの身長を考えれば、単に担任の先生の手が届かなかった——つまり「物理的な射程外」だった可能性が極めて高い。彼の生存戦略は、卓越した身のこなしではなく、そのフレームサイズにあったのではないだろうか。僕は黙って走り続けた。
それにしても、気分は最悪だった。 クラスメイトが衆人環視の中で殴られるのを見せつけられた後に、爽やかに汗を流せと言われても無理な話だ。競技場の無機質なコンクリートの外周を、ただただ機械的に足を進める。呼吸が苦しいのは寒さのせいか、それともこの閉塞感のせいか。
絶対零度の解散
なんとか10キロを走り終え、ゴールに辿り着いた。体中が冷え切り、肺の奥が痛い。 終了後の閉会集会。担任の先生は、走ったことへの労いよりも先に、再び「二度と遅刻などするな!」と、トドメのような指導を全員に叩き込んだ。競技場の空気が凍りつくのが分かった。
現地解散の合図が出ると、みんな蜘蛛の子を散らすように去っていった。 帰り道、一人で歩きながら思う。もし今回のことが「事件」として記録されるなら、一番の被害者は、殴られた彼らだけでなく、あの光景を記憶に刻まざるを得なかった300人の生徒たち全員ではないだろうか。
大名の冬の陣。第一戦は、後味の悪すぎる結末となった。

移動時間でいっぱいいっぱいなのにどうやって着替えてのか?
制服の下に体操服を着こんでいたと考えられます。。。





つづく。(たぶん)

ちょっと小説書いてみました。全部フィクションです!!

つむらさん、ちゃんと続き書いてくださいよ~!!
つづく。(たぶん)
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